0059「軽航宙母艦ダルタニアン級」



 レゴフォース宇宙軍において代表的かつ最も量産化された小型航宙母艦であり、配備開始から15年以上を経ながらも、シンプルな構造と効率いい運用システムでいまだに軍内での評価は高い。そのため、ミサイル艦や輸送艦など、機構部を流用しつつ様々に改修された派生型も多数存在する。いわば、レゴフォース宇宙軍の軍馬ともいえるのがダルタニアン級だ。

 ダルタニアン級航宙母艦は宇宙戦闘機を20機搭載し、1番〜4番のベイから順番にカタパルト射出を行うことで発進時の不用意な接触事故を防いでいる。着艦時、艦載機はオートビーコンで誘導され下腹部の着艦ベイに収納されると、30秒のうちに燃料/武装が補給され再出撃することも可能となっている。
 再出撃展開中は、被弾した機は4つのベイの3、4番のベイに格納され、3番は短時間の部品交換で再出撃可能な機に、4番は再出撃不可能と判断された機に割り振られる。1、2番はそのまま「ドライブスルー」に供される。(ただし、この割り当ては実際の被弾状況により調整される。)
 ブリッジ構造物は下腹部前端に設けられ、後方に向けても監視窓を設けて発艦/着艦の両方が確認できるようになっている。



<作品コメント>
 このモデルは展示イベント合わせの作品だったのですが、もともと宇宙空母を作ること自体は先に決めていて、これを、他人に見てもらう「展示作品」としてプランしなおす所から製作がスタートしました。
 最も問題となった点が構造強度の確保と内部透視できる範囲の配分で、ハイライトとなる発進ベイ部分は、左舷上側の3番ベイをメインに見せ、下側の4番ベイは3番を見せるついでに一部のみ、1、2番は前部ハッチを開けてもシャッター締め切りで奥までは見せないという形を採ることで落ち着きました。メインエンジンも、上下2機のうち上側にのみ内部に手を加え、下は外観のみとする「以下同文」手法となっています。

 空母系はハコ型が一般的なためデザインが単調になりがちで、まずはこの点をどう克服して見どころのある作品とするのか、デザイン検討や完成サイズも含めイロイロ悩んだ末に、内部図解モデルにトライすることに決定。自分で自分の首をシメるこの大バカアイデアのため、これまでのレゴフォースモデルの実に3倍近い労力(たぶん部品数も3倍)を費やすことになってしまったのでした。

 ベイ、エンジン部分とも、内部に再現したい形状と、外からの見てくれの両面から攻める、まさに皮一枚を表と裏からせめぎあうゲームが大展開(^^;)。決して無尽蔵ではない白/灰色部品の数ともにらめっこしながら、最後までディテールの詰めは続いたのです。


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