0068「試作格闘機BB-X1」




 敵勢力への対抗手段としての、人型格闘機への先鞭をつけたのは陸軍であった。
 それまでも、作業機械を中心に二足歩行機の技術の蓄積はあったものの、戦争という過酷な状況を前提に作られた機体など皆無であったのだ。
 だが、そのあまりに地球の既存の兵器体系と異なる敵の出現に、戦略上二足歩行による戦闘格闘機の開発が急務となったのだ。レゴフォースはここに初めて、いわゆるバイバトラー(Biped Battler=二足型格闘機)の登場を見ることとなる。

 レゴフォース初のバイバトラー試作機BB-X1は本来、戦闘の場での適応性、戦術検討、各種マテリアルの損耗度などのデータ取りのために開発されたものであったのだが、戦争での発言権を増したい陸軍の思惑の絡んだデモンストレーション機の要素が強く、背面や肩など機体各部にオプション兵装のラッチを持つなど、今すぐにでも戦闘に参加できるかのような印象を各方面に与えることに成功した。
 しかし、実はほとんど張り子の虎であったということが、その最初で最後の実戦投入の場で暴露されてしまうのだ。
 BB-X1計画は、試作三号機までの開発のみで終了した。



<作品コメント>
 えー、いかにもなデザインですね(^^)。こういうロボを作るのって実は初めてに近いので、その制作方法論の検証や関節の構造など、もろもろの具合を見るために作りました。つまり、まさに設定通りの試作機なのです。ボディ内部に、イロイロと試験的な仕掛けを盛り込んだためにかなり大型のモデルとなってしまい、自立もおぼつかない(;_;)。その機構とは、関節の回転角固定にテクニック歯車を使うこと! 左右の胸のインテークの中、それに腰後側などに、ツマミがあるのがわかるだろうか。そいつをまわすとウォームギアを使った軸がじわじわと回るという寸法である。
 でも思った以上に遊びが多く、うまいこと一定の安定した位置に固定することができません(特に腰)でした。腰の構造自体にも多少問題がありました。でも胴や腕には使える考え方だと思う。
 テストケースや失敗作なら公開しないのが本来ですけど、ドキュメンタリー的に事実も反映しつつ(^^;)ということで、ここに日の目を見ています。まあ例え上手く行っていたとしても最初っから試作機としての扱いしかする予定はなかったんですけど。

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