0078「宇宙軍総司令部"メガフォート"」




 過去、対宇宙迎撃体制の甘さから地球に重大危機を招いてしまった反省により発足が提唱されたレゴフォース宇宙軍。それまではレゴフォース空軍や宇宙局が独自に保持・開発していた宇宙軍事力を独立統合して創設され、太陽系内にその生存圏を広げている人類を、さらなる第2・第3の波の脅威から退けるため、宇宙軍は太陽系全域に強大な軍事力を目下増強中なのである。いまやレゴフォース中最強たる宇宙軍の象徴ともいえるのが、この宇宙軍総司令部「メガフォート」だ。

 地球-月間の引力均衡点にその偉容をたたえているメガフォート。全長は3キロにも及び、太陽系に散開する各艦隊を統率する指揮中枢として、宇宙軍にとって最も重要な建造物となっている。

 その鋭角的なラインを持ったフォルムは6つのウイングに分かれており、宇宙軍の6部門、外洋艦隊司令部・内洋艦隊司令部・防衛近衛艦隊司令部・宇宙海兵隊司令部・工廠局・訓練局がそれぞれ占めている。また、これらウイングを束ねる中心軸には宇宙軍統合本部が陣取り、6部門を監督統率している。

 各部門の役割は以下の通り。

外洋艦隊:火星軌道以遠の太陽系内を管轄する戦略部隊
内洋艦隊:火星軌道以内の近距離宙域を管轄する戦略部隊
防衛近衛艦隊:月軌道以内の最終防衛線部隊、要人の親衛部隊
宇宙海兵隊:二足歩行格闘機(B・B)戦闘部隊、上陸戦部隊
工廠局:兵器開発、工兵部隊
訓練局:教練部隊

 なお「メガフォート」は、その軸線方向が構造的な「上下」にあたり、「上」が地球側を、「下」が宇宙側を向いている。人工重力も「下」方向に働いている。基地の人々は、頭上に浮かぶ地球と、眼下に果てなく広がる宇宙を日常として暮らしているのだ。




<作品コメント>

 結婚の準備から始まって、生活が落ち着くまで、かなりの期間レゴいじりに間が空いてしまい、その復帰作としてこさえたのがコレです。肩慣らし程度の作品からでも始めればいいものを、いきなりこんなデカイものを立ち上げる私も相当イカレている(^^;)。以前より一部から「宇宙ステーション」ネタの要望があり、個人的にも久しぶりにデカいネタをやりたかった(宇宙空母以来のごぶさた)ので、レゴにさわれなかったブランクのうっぷんを爆発させるように(^^;)作業に突入しました。
 むろん手持ちの部品や製作時間には限度というものがあり、今までの船と同じスケールにするとかむやみに巨大にするわけにもいかないので、宇宙基地らしい力強さや存在感を保ちつつ、大きさを感じるサイズを吟味しました。
 結果、全長は1.1mほどに。

 形状的には「基本形がシンプルでも立体的に面白い」ことを狙い、ひし形の板3枚が120度ずつ回転して交差するデザインを考案。これなら、最終的に組み上げるまでは各パーツが板状だからかさばらないのだ(^^)。

 通常のレゴ組みではなじまない「120度づつで交差」という構成も、実は「回転ブロック」をはさみながら組み立てただけ。それもブロックの噛み込みで回転部の遊びを固定しているだけです。
 このように基本構成をできるだけシンプルにしたとはいうものの、1/2スケールプロトモデル→実物サイズでの接合部のかみ合わせ検討→実物サイズのひし形部品3枚の製作→3つのひし形を、ディテールを加味しながら1つに合体…という実行プロセスは思いのほか複雑なものとなりました。
 ビルディング的緻密さを演出する窓や、白以外のブロックをちまちま盛り込むなどの表面処理により、大きな構造物らしさを表現してはいますが、逆に、艦船関係でいつも使う「スターウォーズディテール」は想定スケールとは合わないと判断して多用を避けています。


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