毎年恒例の展示会向け作品として製作されました。これまで、「だんじり」「宇宙空母」「インプレッサ」「油屋」と、主に単体で大きなものを作ってきましたが、悶々と一つのものに取り組む状態を避けたかったので、今回はちょっと趣向を変えようと思いました。 その結果、ライト兄弟の初飛行100年を記念して、さまざまな飛行機を統一スケールで見せるというアイデアにたどりつきました。スケールは製作する上で換算しやすいように1m=1ポッチ。これは約1/128に相当します。 幅8ポッチの小型機から幅60ポッチのジャンボまで、となると、おのずと捉え方や作り方もいろいろ変わって来るので、1テーマながら気分を切り替えて取り組むことができ、〆切までうまいことモチベーションを保てました(笑)。 完成してみると、各機の大きさの対比や、その平面形の違いなどがよくわかり、なかなか面白い企画になったんではないかな〜と思います。既存の市販モデルでも、これほどの幅広い機種を統一スケールで実現化したシリーズって存在しないのでは。 まさに数が揃ってこその作品だなと思います。 0122 ライトフライヤー 羽根とフレームしかないので、レゴでどうしたものか悩みましたが、特徴的な羽根の配置をうまく再現できたので、記号論的にはライトフライヤー以外の何物でもないと思います(笑)。 0123 フォッカーDr.1「レッドバロン」 第一次大戦で最も華やかな印象を持つ戦闘機なのでなんとしても作りたかったのです。主翼は三枚とも幅を変え、小さくても単調なモデルにならないように工面しました。 0124 スピリット・オブ・セントルイス これは正直、かなり「そうは見えない」度が高いです…。全体テーマありきで「なるほど」と思ってもらえるような氣がします。高翼の支持部にブロックを使ったせいで、本来主翼直下に見える筈の胴体横の窓が表現できていません。うう…。 0125 ドルニエDoX いったん完成させた後、他の機体と製作技法がマッチしないような氣がしてきたので、かなり作り直しました。チマチマと凝った作業を盛り込んでおり、主翼の文字(のつもりの赤色の模様)もちゃんと翼面とツライチ仕上がりだったりします。機体尾部の幅の絞りは横方向ヒンジで中心線に寄せています。 0126 ジービーR1 今回の様々なモデルのなかでもお気に入りの1機です。実機の持つ愛らしい形状が、最小の部品でうまく出たと思います。 0127 三菱零式艦上戦闘機 イメージ上、緑色にすることも考えましたが、翼端に使う半円部品の緑色を持っていないのでやめました。エンジンカウルだけでなく風防直前まで黒いのは、その部品だけでエンジンカウルを支えているためなので、どうか許して下さい(汗)。 0128 ロッキードL749コンステレーション 手許に詳細な寸法資料がないので定かではないが、多分胴体は4ポッチでは太く、かといって3ポッチでは細すぎると思う。結局、レゴでは標準的な4ポッチ幅の飛行機を作る感じになりました。 0129 ロッキードF-104スターファイター 機首が1ポッチ、吸気口まわりが2ポッチのスレンダーな機体です。翼面形状が、レゴの板部品で簡単に再現できそうだったので作りました(爆)。 0130 コンコルド この主翼後退角は一般的な翼部品そのままを流用できるよう工面しました。一応、鼻先が下がるようになってますが、ユルいので長時間置いておくと90度下を向いてしまいます(爆)。これの胴体幅も4ポッチだとちょっと太く感じます。 0131 ボーイングB747 今回のの目玉ともいうべき最も巨大な機体。主翼を45度付けにすることで、主翼前縁と後縁の微妙な後退角を表現している(後縁は角度も2段階)。エンジンの吸気口はXウイングのセット#7191に入っている部品。ちょうど4個あって助かった(笑)。 胴体断面は、へんに凝って真円を追及しようとせず、スッキリと見えるレゴらしさ漂う形状としました。尾翼の鶴丸(日本航空マーク)は、機体右から見てしまうと裏焼き姿なのが悲しいです。 0132 フェアチャイルドA-10サンダーボルトII これは翼面が長方形なので比較的作りやすいですね。特徴的なエンジン部分をそれらしく見せるのに苦労しました。最初は濃灰色で作るつもりでしたが全体が揃ったときの見栄えを考えてレゴ原色の緑色にしました。航空史上はどうということのない機体ですが自分個人の趣味で仲間に入れています(笑)。 0133 ヴォイジャー 現代民間機代表?記録飛行というのはいつでも魅力的ですしね。でも1ポッチ幅でこの機体の優雅さ、きゃしゃさを表現するというのはかなり厳しい作業でした。もうただ輪郭をトレースするのみ…。でも奇数ポッチ幅なので、どこで辻褄を合わせて組むかには気を遣いました。 0134 スホーイSu-27フランカー ソ連機の代表として〆切間際に追加で作りました。我ながらなかなかイイ感じで実機の流麗なスタイリングを再現できたのではないかと思っています。本当は無理を承知で「ルスキーイェ・ピチャジ」(ロシアのアクロバットチーム)の派手なカラーにしたかったんだけど、挫折しました。 0135 ロッキードF-117ナイトホーク 飛行機の進化を語るうえでは外せない機体ですね。ナナメ後に延びる尾翼をどう作るかが最大の難関でした。逆にそのせいで機体後縁の噴射口とかの表現の余地がないのが悔しいです。
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